『宮本から君へ』感想
この感情がすごい2019(弊社調べ)にノミネートされました。おめでとうございます。(何様)
こんなに感情を揺さぶられたのは『天気の子』ぶり………まで考えて「そらそうよだって同じ系譜だもん」と気付く。
「カルキ抜かねえと金魚死ぬぞ。女殺し」
序盤にユウジが吐き捨てたこの一言が宮本と靖子に向けるべき視線を決定付けてくれた。
2019年はなにかと"水道水では生きていけない話"に巡り会う気がするね。『天気の子』しかり『さらざんまい』しかり。きっと時代の気分なんだろうな。そう考えるとほんのり嬉しい気持ちになる。
演者のみなみなさまのギラつくほどの怪演も出色。蒼井優さん、ものすげえ役者だ………
HIGH&LOWが大好きなので一ノ瀬ワタルさんと井浦新さんの登場も◎
というか一ノ瀬さんが無茶苦茶な増量をやっていた理由はこれか。不遜で居丈高なラガーマン役、不気味なほど堂に入っていて背筋がゾッとした。学生時代にああいう人周りにいたんだよな………体育会系の人間のイヤ〜〜〜な部分が細密に再現され過ぎていてむしろ往時のトラウマを逆撫でされた感すら覚えてしまった………ストイックな体作りと演技力の賜物ですね。アッパレ。
原作とドラマ版も履修しようかな。ありあまる熱量で完全に絆されちゃった。向こうしばらくは会う人会う人に辻斬りめいたレコメンドを仕掛けそうだ。